日本を出たことによっていろいろな人に出会えました 日本の「ど田舎」に住んでいたのでは会えない人に出会えてよかったです

バンコクにロングステイSさんご夫妻
(ご主人67才と奥様64才)のインタビュー
(2006/10月)
質問一覧
[1]今年の冬は越せない
[2]当たって砕けろ
[3]買い物さえできれば生きてける
[4]人の気持ちという面ではタイがいい
[5]今の日本、どうしていいかわからない人が多い
[6]「余裕がない」と感じるとき
[7]「ニッポン」というブランドを背負って生きているんだ
[8]いつまで「ゆったりした時」が楽しめるか
(N:南国、H:ご主人 W:奥様)
01
N:タイに来ようと思ったきっかけは?
W:大阪で同居していたおばあちゃん(実の母)に「今年の冬は越せない、生きているかもわからない」 と言われて行動するしかないと思ったんです(母には持病があり寒いのが最も苦手でした) それに息子の勧めもありました
02
N:海外で暮らすことに不安はなかったですか?
W:もちろんありましたよ。でも行くしかないと思っていたので「当たって砕けろ」と思いました。 先のことは考えたところでどうしようもないでしょう? タイへも一度観光で来ただけですが、息子は気候が良くて食べ物もおいしい 果物も豊富で良いところだよと言われて・・・それだけですわ
03
N:言葉の不安はどうでしたか?
W:最初からあきらめてました、日本語しかできないので(笑) 言葉は大事だけど買い物さえできれば生きていけるさ、って単純に考えてました
N:すごい思い切り方ですね、私にはできません
W:思い返すと、日本の家や土地を全部整理してきたのでもったいないことをしたなぁ と思う時はあります。でも行くからには10年は帰らない覚悟できましたので後悔はしてません
N:へえ、10年は帰らない覚悟ですか。
W:でもね、日本を出たことによっていろいろな人に出会えましたよ 日本の「ど田舎」に住んでいたのでは会えない人に出会えてかえってよかったです
N:主に日本の方ですよね?海外に出て日本各地の人に出会えたってことですか?
H:その通りです、友達が増え、世界が広がりました
N:海外に出て、かえって日本の友達が増えたなんて、すばらしいことですね
04
N:理想の生活を手に入れましたか?
H:気候的には理想と言えます もちろん日本の季節がいい4、5月と秋の時期に帰れればいいなぁと思ってますが我々年金生活者ではそうもいかんので、暑いときはまぁ辛抱しようかと思ってます。わがまま言うたらきりがないでしょう
W:それに今の日本、子どもが子どもを殺すような国でしょ、帰りたいけど帰られへんよ。こちらにおる人は「タイ大好き」という人が多いのもわかります 日本が悪すぎるもん、仕方のないことですよ
N:確かに胸の痛むようなニュースが多いですね
H:人の気持ちという面ではタイの方がいいですわ
W:待ち合わせの時、日本だったら5分遅れてもイライラされるけど、 こちらでは20分遅れても「まぁ、普通やわ」で済んじゃうでしょ
N:約束は守らないといけないですけどね 焦って走ったりすると汗かいちゃますもんね(笑)
リタイア後の自己実現「タイロングステイの始め方」
路上から屋台が消えたら、タイもきれいな国になってるかなと思います 同時に「ゆったりとした時」もなくなってると思います
05N:日本を離れると日本のことがよりはっきり見えるようになるといいますが、 どうですか?
W:はい、その通りだと思います。 外に出てみると日本の抱えている問題が良くわかります。 何かしたいけど、何していいかわからない どう行動していいかわからない人が多いんだと思いますわ。
H:結局、平和ボケしてるんですわ。毎日が素っ気なく過ぎていくんです 日本みたいに恵まれたところでは何もできなくってしまうんですわ
06
N:ほかに感じることはありますか
H:バンコクで電車(BTS)に乗ると日本の人たちとはちがうなぁと感じま す
N:と、言いますと?
H:日本で電車に乗ってる人は「余裕がない、疲れてる」から本読むか、寝てる人しかおらへんね。こちらの人はただニコニコして乗ってるだけ、本読んでる人、寝てる人なんてめったに見ないですもんね
H:でも、こちらで電車に乗ると、親切されるでしょ 親切されるといややなぁと思うこともある
N:えっ、どうしてですか?
H:席を譲ろうとされると「あぁわしらのこと年寄りと見られてるんやなぁ、 ややなぁ」と 思うんです、わがままかも知れへんけど
N:なるほど複雑ですね
07
N:こちらの生活で気をつけていることはありますか?
W:当たり前のことかもしれないけど「人間として恥ずかしくないように」心がけています。自分たちはいつも「ニッポン」というブランドを背負って生きている、のだと思います
N:なるほどね!
H:だからといって日本人がブランドなわけではないですよ! 時々駐在員とかが、現地人を見下している光景を見かけますが、気分悪いですわ
W:それとお金で何でもできる、許されると思っている、それも間違ってますわ
N:心ないことをしてるひとりふたりのために日本のイメージが悪くなるのつらいですね
W:特ににバンコクには人の迷惑を考えない駐在員が多すぎる、と思います
H:駐在員の家族もようしつけられてない気がしますね、日本にいるときと同じやもん
08
N:タイにはまだ「ゆったりとした時間」が流れている思います それはいつまで続くと思いますか
H:日本の発展とともに生きてきたわしらの感覚では、 路上から屋台が消えたら、タイもきれいな国になってるかなと思います 同時に「ゆったりとした時」もなくなってると思います
N:そうですか、残念ですね
W:人情もなくなってるんかもしれんね
H:それまではここにいたいですわ
N:きょうはありがとうございました どうぞこれからもお元気でお過ごしください ページ先頭へ
